内視鏡看護師におすすめの医療資格「消化器内視鏡技師」
内視鏡室で働く看護師は「内視鏡看護師」とも呼ばれます。内視鏡を用いた検査や治療をスムーズに行うために、処置具の消毒や準備、医師による処置への補助、処置を受ける前後の患者へのサポートが主な業務となります。
内視鏡室で働く看護師には、日本消化器内視鏡学会が認定する「消化器内視鏡技師」という資格取得によるキャリアアップが存在しています。看護師として内視鏡室で働く上で必ず必要な資格ではありませんが、専門性の高い現場であるのでより業務や疾病・症例の理解が深まることや、資格それ自体が給料アップになることもあります。看護師がこの資格を取得する場合は「内視鏡室での2年以上の実務経験」と「必要な講習の受講」により受験資格が得られます。
この資格を得ることで、内視鏡看護師は内視鏡そのものの操作や摘出した検体への検査が行えるようになります。またこの資格それ自体が内視鏡室での業務経験が長い証明になるので、無資格の看護師よりもよりキャリアアップ転職の出来る可能性が高まります。特に結婚や出産など、人生のステージが変化することで一時離職した看護師でも、こうした資格があればブランク明けでも復職しやすくなるメリットもあります。
内視鏡看護師において資格取得は義務でこそないものの、知っている知識が多いだけ活かしやすい、活躍しやすい医療現場でもあります。特にこれから施術を受ける患者へ説得力のある解説や励ましが出来るなど、日頃の業務に大いに役立つものとなるでしょう。
内視鏡室の看護師はここがいい！給与面も
内視鏡室の看護師は以前と比べて非常に増えています。時代とともに消化器がんの患者が増えていることも関係しており、内視鏡検査や内視鏡治療が増えたからです。一般の外来で働く看護師とは違い、内視鏡室の看護師は消化器官の検査や手術をする患者の看護や機材の管理、医療補助を行います。
内視鏡室の看護師の仕事は、内視鏡に機械の操作はもちろんですが消化器官についての知識が必須です。内視鏡のカメラは一部の器官しか見えません。色や状態をみてカメラが消化器官のどのあたりにあるかを判断しなくてはなりません。解剖学、生理学はもちろん患者の今までの状態をカルテから読みとる力も必要です。これらは看護師自身のキャリアとして積み上がるもので、２年以上の経験があれば「消化器内視鏡技師」という資格もとれるので、他の看護師との差別化も図るチャンスがあります。通常の看護よりも検査や検査前後の処置が多いため、専門的且つプロフェッショナルな仕事が求められます。職人肌を目指すタイプの看護師は魅力的といえるでしょう。
また内視鏡室の看護師の勤務は日中の定時が多いです。検査や手術は医師の予定とあわせあらかじめ決められているため、救急センターなどのように急患が来る事はあまりありません。給与面では消化器内視鏡技師などの資格をもっていたり、経験が２年以上ある場合、優遇されます。看護師3年目の年収の平均値が360万前後に比べて高い求人がでています。病院の規模にも左右されますが、専門知識を活かして転職をする看護師は多いです。
